各国のショーに行くと、そのお国柄が出る。馬王国ドイツには、なんとドッグショーをホースショーのコンビで開催していた!
前回の続きで、ドッグショーから垣間見る犬文化について。
今までいろいろな国のドッグショーを取材で回ってきた。ひとついえるのは、最近のグローバル化のためだろう。犬を出陳する人が毎回ほとんど同じ。アメリカのあの犬舎、イタリアのこの犬舎、スペインのその犬舎…。同じ犬舎がいつも上位で同じ犬がいつも勝つ。ヨーロッパ十カ国のインターナショナル規模のショーを見れば、ハンドラーですらお馴染みの顔となってくる。
「ただ場所を変えて競っているだけで、予想可能だよね~」
というのはドッグショー記者同士の文句でもある。
それでも今回のようなワールド・ドッグ・ショーが面白いのは、規模が大きい故、ショー全体の雰囲気にその国のカラーがでるからだ。
スウェーデンのドッグショーでは、会場に入るにあたり必ず獣医のチェックを受ける。
いやはや、今回、スウェーデンはすごかった!スウェーデン人気質というものが大浮き彫りとなった。なにもかもが整然としている。出陳を受ける犬たちは、入り口で全て獣医のコントロールを受ける。そして飼い主は予防注射の証明書を見せる。この点に関して、多くの外国人出陳者は戸惑った。中には証明書をまったく持ってきていない人もいてずいぶんトラブルになった。
そして当の犬たち。ほえない、騒がない。喧嘩も起こらない。ショーを待つ間、ケージに入れっぱなしにしない。絶えず、人とコンタクトをとらせたり、適度に運動をさせたり。
服を着せるとか、そういう猫かわいがりではないのだけど、犬のためを思って日々をすごしている、というのがショーのような会場に来るとすごくわかる。たえず水の補給に気を使っている点もよし。
もっとも多くの犬たちは、普段は普通の家庭犬として室内で家族といっしょに過ごしている。コンタクトが頻繁なのはそのため。ショードッグとはいえ、アメリカのような犬舎で完全管理というのは、北欧では珍しいことだ。
ポルトガルでのローカルショー。犬を引いているのは男ばかりだということに注目。南欧らしい。そしてこのリラックスした雰囲気!
スウェーデンと日本は国民気質がよく似ていると言われるが、会場にウンチひとつ落ちていない点は、まさにそれ。この潔癖さはディズニーランドなみと称えたい。スペインのウィナーショーでは、どでかいマスティフ系の犬にあふれた第2グループの出陳日となるとすごかった。もしやここに馬が通ったのかと思わせるほど茶色い小山があちこち。
概して南欧の人々は排泄物には寛容なところがある。逆にスウェーデン人は、結構シビア。きれい好きだからというよりも、犬を社会に受け入れてもらおうと、飼い主がピリピリしすぎているきらいもある。
さてここから言えること…。
ヨーロッパへ旅行するなら、ドッグショーこそを観光地訪問のひとつとして取り入れるのはいかがだろう?犬文化やその国の国民気質を知る最もよい機会になるはず。犬好きの皆さんには、普通の観光地めぐりよりも、絶対に楽しいそして為になるイベントになること大請け合いだ!
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