前回の続き。
「犬連れ離島キャンプ」に出かけてきた。その島の名前は「Great Barrier Island」(グレートバリアーアイランド)。実はこの島、60%以上が DOC(Department of Conservation)という政府機関に管理されている。そして、DOC のウェブサイトによると・・・・?
「犬や猫は連れてこないように!」
私たちのキャンプの旅はここからはじまった。
Great Barrier Island の地図。クリックすると DOC の該当ページに飛びます。
ニュージーランドという国は先進国の中でも最も自然を大切にしている国、といっても過言ではないかもしれない。国土の地下には資源がたくさん埋まっていることをわかっていながら、自然破壊に繋がる開発は拒絶している。その指揮をとっているのが DOC。この政府機関の目的は次のように書かれている。
to conserve New Zealand's natural and historic heritage for all to enjoy now and in the future
(ニュージーランド国内の、自然と自然環境遺産を私たちが楽しみ、そして次世代につなげていくこと)
Great Barrier Island は北島で最も大きな島。もともとは金と銀、そしてニュージーランドのネイティブツリーである「Kaori」(カオリ)が豊富に採れた島だ。人間がほとんど住んでいないため(現時点で島全体の人口は400人)、ニュージーランド国内のここでしか見ることのできない「鳥」や「爬虫類」、そして「昆虫」がたくさん住んでいる。

それらの生態系をおびやかす、左から「てん」、「ポッサム」。これら小動物の島への侵入を DOC は恐れている。
「犬・猫が禁止の島で、愛犬を連れて行くのにはリスクを伴うのでは?」と思われるかもしれない。私も実は、最初大反対をしたのだ。
結局「行こう!」と背中を押してくれたのは、今回の旅に同行した友人がこの島で幼少時代を過ごし、現地の地理とルールに大変詳しかったからだ。「島の住人はニュージーランド人だよ?犬や猫のペット無しで生きていけると思うのかい?」と言われた。確かに。

島で出会った地元出身のパピー。
大切なのは、うまく共存していくこと、なのだろう。島の60%の国土を人間は決して自然破壊も行わなければ侵略もいたしません。島の住民は、40%さえも使うことなく、それでも広々と暮らしている。もちろん島にはたくさんのペットが住んでいる。島を愛する島民たちは、逆に人間社会にうっかり入り込んでくる自然動物を決して傷つけないよう、ルールと知識をしっかり持って暮らしている。
冒頭に紹介した「犬や猫は連れてこないように」の文句は、注意の喚起であり法律ではない。もちろんそれを曲解することなく、真摯に受け取るために知識の収集と確認が必要。この島に住むネイティブ・バードとは?一体どんな爬虫類が住んでいるのか、考えるだけでワクワクしてくる。まあ、もちろん「犬連れ旅行」で、それらに決して近づくこともなければ、目にすることもないのはわかっているのだけれども。
自然を愛する人にとって、ニュージーランドとはなんとすばらしい国なのか!と思われるかもしれませんし、それは決して間違いではないのですが、それらを支えているのは国民の税金。そう、ニュージーランドの税金は決して安くはありません。でもまあ、DOC の掲げる「次世代に残そう」という目的のためならば、それも納得できるというもの。新しい政府が税金の使い道を誤らないよう、是非期待したいものだ。と、少々愚痴っぽくなってしまったが、ニュージーランドで愛され、認められるペットの飼い主を目指すために「共存へのルール」は決して怠ってはいけないと、改めて自覚した。
私たちはこの国のこの島に訪問する権利がある。そして、先住している鳥や爬虫類、昆虫たちにも存続する意味があり、権利がある。彼らのそれは、私たち人間の以下では決してない。
そんなことを考えた「犬連れ離島キャンプ」。たくさんの思い出ができました。
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私達夫婦のとても親しい友人もニュージーランド人ですが、いつも、ニュージーランドのすばらしい自然について話してくれます。
マーティンさんのこの記事が、たくさんの人の目にとまると良いですね。
>島を愛する島民たちは、逆に人間社会にうっかり入り込んでくる自然動物を決して傷つけないよう、ルールと知識をしっかり持って暮らしている。
とっても心をうたれます・・・本当に動物はうっかり入り込んでしまうだけなのかも知れないけれど、人間側のリアクションのひどさなど、これから
人間側が学ばなければならない事は沢山あると思います。
とっても貴重な記事だとおもいました。ありがとうございます。
投稿: Yoko/Tinako | 2009/01/20 00:43
とっても素敵な記事で、考えさせられながらも、



何だかホッとしました。
「自分たちが楽しみながらも、次世代に残す」って、
当たり前の事なんですけど、今の日本では、
それが出来てないような気がします。
ビルやモール街など、ガンガン建ってしまい、
緑が少ないですもの。敷地内に木を植えても・・・って、
思っちゃいますけどねぇ。
国が守っているなんて、住んでる方はモチロン!
各国から訪れる方も、きっと素晴らしさに目を見張ると思います。
そんな所で毎日!ビーチを思う存分走ってた
クロエちゃんとエビちゃんが、と~っても!羨ましいぞっ
投稿: じゃくぶら | 2009/01/20 11:21