これが危険犬種?コーカシアン・オフチャッカの子犬。このかわいさに実はだまされてしまう。成犬になれば、とても一筋縄で飼えるような犬ではない。
先日、スウェーデン国営放送で危険な犬種にフォーカスを当てた番組が放送された。これがスウェーデン・ケネルクラブ及び犬種による危険犬禁止法を唱える政治家を巻き込んで非常な反響を呼んだ。これまでも dog actually では危険犬種に関する記事が何回か掲載されてきたが、この番組を元にどんなディベートが繰り広げられたか、スウェーデンならではの危険犬種事情をここで紹介したい。
スウェーデンはほかのヨーロッパ国と異なり、犬種による危険犬禁止法を持ったことがない。ピットブルだって、土佐犬だって OK である。それはケネルクラブ及び農林水産省の一致した意見「危険犬は犬ではなく飼い主の責任」という考えが根本にあってこそ。唯一禁止されているのは、オオカミのハイブリッド犬のみ。
それはともかく、今回やりだまにあげられたのは、マッチョなブル系ではなく、なんとコーカシアン・オフチャッカというロシアの牧畜番犬種であった。写真を見ていただけるとわかるが、この犬種、まるでテディベアみたいでとても可愛い。グレートピレニーズ、レオンベルガーを思い出させるほど、ムクムクとして、そしてすごくデカイ。大型犬種大好き派にとってはたまらない犬種だ。それにロシア出身の超エキゾチック犬。だからレア犬種。
これがコーカシアン・オフチャッカ。下のレオンベルガーとそっくりではないか。しかし性格はまったく異なる。これがこの犬種の困った面なのだ。それにどう見ても闘犬のような恐ろしさを思い起こさせるルックスではない。
こんな犬を好むマニアがスウェーデンにもいて、なにしろロシアは車でいける隣国だから、ずいぶん子犬を輸入したのだろう。ケネルクラブ公式発表では、毎年十数頭程度の登録数なのだが、シェパードなどと掛け合わせたオフチャッカミックス犬も闇でかなりブリーディングされたり輸入されて、数を増やしている。
その成犬達が、社会的大問題を引き起こしている。人を突然襲うなど、数々の咬傷事故が報告されているのだ。困ったことに、この犬は見かけがとても可愛い。だから子供が「クマちゃん!」などと平気で近づいていったり、大人もすぐ柵越しでも手を出してしまう。そして事件に関与している飼い主は、ブル系の事件のケース(犯罪者など)とは異なり、ごく普通の一般市民なのである。
オフチャッカは牧畜番犬種だが、後にロシアの赤い軍がその番犬性能のよさに目をつけ、国境警備犬としてさらなる番犬気質を選択ブリーディングによって助長させた。だから普通の飼い犬に比べると、他所者に対する寛容性はまったく欠落。この気質は、普通の家畜犬であれば、人間社会に適応できるよう多少は丸くなっているはずのもの。そう、オフチャッカは誰もが飼える犬ではないのだ。
さて、度重なる咬傷事故のために、社会はケネルクラブを批判し始めた。「何故、こんな危ない犬種を野放しにしておくのか?」と。政党の中にも「犬種による規制を布け!」とそれを党のスローガンのひとつとして打ち出し始めるところすら出てきた。しかしケネルクラブのスタンスは変わらない。その理由は、京子アルシャーさんの記事「闘犬を通して感じる社会 (2)」で展開している論と同じである。そして犬を飼う人の義務についてスウェーデンの法律では以下のように記されている。
「人間の制御下で犬の管理を行うこと」
この法律が意味するのは、たとえば犬はオフリードにしてもいいけれど、呼び戻しもできないくせに、放してかつ人や犬に事故を負わせたら、飼い主の責任の甘さが問われるということ。同様に、犬を飼う際にも、きちんと事前調査をして飼うのが、犬飼いにおける責任であるということ。
すなわち、オフチャッカについて事前に調べていたら、少なくとも初心者が飼えるような犬種ではないことは、番犬種という歴史を見れば明らかではないか、というのがケネルクラブの主張だ。だが、テレビの討論会を見たところ、政治家及び、番組の進行者すら、ケネルクラブの言い分を聞き入れる様子はまったくなかった。
ひとつここで指摘したいのは、社会が犬種の一種一種をまるで統一化された規格製品のごとく取り扱っているということだ。物質文化の真っ只中、いたしかたない考え方ではあるが、動物、すなわち生命というのはもっとフレキシブルで、ひとつの定義に当てはまることはめったにない。なんといっても遺伝子にバリエーションがある。製品と違って環境にも左右される。このあいまいさが生命なのだから、その基準から物事を考える力も養ってみたい、と思うのだがいかがだろう?
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受信: 2009/04/13 21:53






オフチャルカはもし一般の人が飼うなら、ショウやペット用に繁殖されたラインの子を子犬から飼うのをお勧めします、と、言われました。けして、適当に繁殖させられた犬は飼わないように。更に、生後三ヶ月は親犬や他の子犬達と生活させて協調性を養わせて、引き取ってからも一貫した躾と共に出来るだけ人や他の動物に馴れさせるように、との事でした。
アフチャルカは牧羊犬でなくて護羊犬だと聞きました。外的から家畜や飼い主を守る為に大きくガッシリした、気性も厳しい犬に発展したそうです。アフガニスタンでは村同士のイザコザを解決する為にオフチャルカ系の犬をどちらかが死ぬまで戦わせるデスマッチをする事があるとか。旧ソビエト連邦内の国でも闘犬に使われているそうです。
こういう流れを知らぬままこの犬種を飼うととんでもない事になると思います。
一律に犬種により規制をかける事程馬鹿馬鹿しい事はありません、が、何も知らない様な人間が気軽にオフチャルカやピットブル、シンドマフチフ等の犬を飼うのは非常に怖い事です。
投稿: 昇汞 | 2009/05/10 10:52