雑種犬だけのミックスドッグショーでの一こま。「私の犬がナンバーワン!」
多分飼い主としては愛犬可愛さのあまりに、へりくだっているのだと思う。自分の飼っている犬についてこんな風に語る人がたまにいる。
「うちの犬は雑種だから特にとりえもないし、立派な血統付きの犬のように芸ができるわけでもないのよね…」
ちょっと待った。取り柄がなかったり芸ができないのは犬が雑種だからではなく、飼い主が愛犬をしっかり訓練しなかったからでは?
そうなのだ。世間一般には、雑種は純血犬種より劣っていて、ついにはインテリジェンスの優劣すら雑種だからと純血種と比較されてしまう、不思議な態度が存 在する。そりゃあ、使役目的によって一つの特徴が突出した純血種の能力(レトリービングやハーディングとか)はすごい。しかし、犬という動物が持つ固有の 美しさ、賢さについていえば、雑種も純血犬もへったくりもないではないか。犬は犬!皆それぞれに素晴らしいと思うのだが。
スウェーデンでミックスドッグクラブ会長を務めるヴィヴィアン・ニルソンさんがミックス犬だけのドッグショーを思い立ったのも、まさにこのコンセプトに基づいていた。
「犬のステキさに純血か否かは関係ないって、こんな風に説明すればわかりやすい。ある日牧場で馬が駆けているところに目が止まったんです。その馬はいわゆる雑種馬でした。でも、その走っているフォーム、均整の良さ、風になびくたてがみ!独自のフォームがあり、独自のテンポがあり、馬という動物が持つ天然の美しさに心を打たれた瞬間でした…。同じことって、犬にも言えるでしょう?」
純血、雑種に拘わらず、犬本来のキラキラしているところを皆に理解してもらいたい。そんな思いで、ヴィヴィアンさんがミックスドッグショーを初めて開催したのは10年前。以降、ミックスドッグクラブのイベントとして大人気を博し、毎年の行事となった。ショーは年間に5-8回開催され、毎回100を超すエントリーがあるそうだ。

ミックスドッグショーの果たす役割は、ミックス犬を持つ人に犬を中心とした社交の場を与えてくれることにもある。ちびっ子だって参加可能だ。
ヴィヴィアンさんはミックスドッグショーの果たす社会的な役割をこう説明してくれた。
「ミックスブリードの飼い主って、純血種のように特定の犬種クラブがあってオフ会に参加するチャンスもあまりないですから。だからショーの機会を設けることによって、彼らにもイベントのチャンスを提供することになる。これは即ち犬たちの社会化訓練にもなるし、飼い主だって他の飼い主に出会える大事な社交の場にもなります」
そういえば、ミックスドッグショーのリングまわりは出場前だからって殺気立った様子はないし、雰囲気はいたってアットホーム。まるでオフ会のノリで、知らない人同士が犬を介して会話をはずませていた。
コッカースパニエルとビーグルのミックス犬。
面白いのは、「そのイヌ、何と何のミックスなんですか?」という質問が頻繁にあちこちで聞かれたこと。よく見るとコリーの面影もあるし、体はシェパードのよう、といった風になかなか個性豊かな面々に出会えるのもミックスショーならでは。ほとんどのミックスは純血種を父母に持つF1世代(雑種一代)の「できちゃった」式で生まれてきた犬たち。
「庭に放している間に他所の犬が入ってきていて、すでに交尾が終わっていたんですよ~」というようなパターンだ。名前は「チャンス君(偶然に、という意味)」
なんて犬もいた。意外なのは、血統書を持つ犬も参加していたこと。
「白斑が大きすぎるからとか、立ち耳のはずが垂れているからって、普通のショーでは失格になる犬がいるでしょう。そういう純血種の飼い主ってショーを楽しみたくっても参加できない。それでミックスドッグショーにやってくるんです」
うーん、なんと民主的なドッグショーなんだろう。
【関連記事】





いいですね〜
こういうドッグショーが日本にもあったら家のも参加させたいです。
一応血統書のある秋田ですが、モク(見事な全モク)なのでショーには出せないので。
投稿: 昇汞 | 2009/05/28 00:58
いいですね。犬本来の美しさって雑種でも純血でも変らないと思う。ちなみにうちは母ラブラドールと父紀州犬のハーフです。↑のとおりのシチュエーションで庭でひなたぼっこをしていたラブの檻に紀州犬が離れてやってきてかかってしまったそうです。ラブがほしかった私は可愛いからと勧められて親子になりました。今では世界中で1番可愛らしいと思っています。こういうドックショーがあったらぜひ参加したいです。
投稿: ベンのママ | 2009/09/16 14:51