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しつけ・トレーニング

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犬の要求吠えの根本対策は、犬に毎日十分な運動をさせ、幼いころから犬同士でたくさん遊ばせることだ。たったそれだけのことで、あなたの犬の要求吠えは減り、家庭内での態度も見違えるほどよくなるはずだ。

犬はなぜ吠えるのか?

犬がワンワンと吠えるのは、人間が祖先のオオカミから犬を育種する過程で、はっきりと人間に分かる様な声で吠える個体を選択繁殖し続けたからです。その証拠に犬の祖先であるオオカミは、自然状態では驚くほど寡黙な生き物です。飼育されているオオカミでさえ、遠吠えと儀礼的闘争の時以外、ほとんど声を上げません。マイロの友達の狼犬も、ほぼ無言です。彼女は一般家庭で飼われているのですが、彼女を知る他の犬の飼い主さん以外、その家で大きな狼の様な犬が飼われている事を知っている人はいません。これは狼の血が濃い狼犬もほとんど吠えない事と、彼女が非常にシャイなため、知らない人がいると、全く姿を見せてくれないからです。

ある意味オオカミと言う生き物は、人の目から隠れて棲むのが得意な生き物であり、自分から人の注意を引くような吠え方はしない生き物だと言えるでしょう。逆に犬と言う生き物は、オオカミの警戒音声であるワフというような声から、ワンワンと大きな声で吠える様に人間がわざわざ育ててきた生き物です。これは狩りの際に獲物に吠えかかって足止めしたり、不審者に吠えて追い払ったりするため、人間が好んだ犬と言う家畜の新しい能力と言えるでしょう。では犬が吠え過ぎると何がいけないのでしょう?

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幼児がおずおずと差し出した手の匂いを嗅ぐジャン、少女に遊びに誘われ、手を嘗めて挨拶しているマイロ、犬にとって、人間の手は、あるいは人間はどんな風に見えているのだろう?犬から見た人間はどんな生き物なのだろう?

今回は、少し趣向を変えて、犬から見たら、私たち人間はどんな風に見えているか?犬は人間をどんな生き物として捉えているか、と言う事を考えて見ましょう。それが分かれば、犬の訓練やしつけはずっとやりやすくなると思うからです。

僕は生まれる前から犬が複数いる様な家で育ち、幼少期から現在まで50年以上、常に生活環境に様々な犬がいる暮らしを続けてきました。そのおかげで、犬が人間をどんな存在と見なしているか、犬自身の行動からある程度推測する事が出来るようになりました。

まず犬は人間と言う生物を、具体的にどんな存在として捉えているか考えて見ましょう。実は犬から見た人間の姿を、人間の言葉を使って説明すると、かなり怪物じみたものになると思います。それはどんな姿でしょうか?

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散歩途中の私鉄の駅の改札前で、フセて家人の帰りを待つジャン。彼がこんな風に一人で駅頭で落ち着いて待てるようになるまで、およそ1年間の訓練期間が必要だった。一人で待てなかった理由、それは彼が抱えていた分離不安だった。

スワッテ・マテが出来なかった2匹目のジャン

京子アルシャーさんも触れていた犬の分離不安を訓練で解消した例を一つご紹介します。実は、マイロの訓練では、この問題は発生しませんでした。マイロはリーダーになるタイプの犬が持つアルファ気質と、幼少期から犬の量販店で単独飼育されていたせいなのか、家に来た当初から独りで飼い主の帰りを待つ事が平気な子犬でした。良く言えば我慢強い犬、悪くいえば鈍感な犬だったのかも知れません。その代わり、常に独立独歩で行動しようとするマイロを訓練するのは容易な事ではありませんでした。マイロは生後6ヶ月でやっとツケを覚えた様な訓練難易度が高い犬でしたが、独りで待つことだけは、最初から平気な犬だったのです。

一方我が家の2匹目のジャックラッセルテリアのジャンは、マイロの訓練を模倣する事で、服従訓練全般を数回教えただけで覚えてしまうような訓練性能の高い犬でした。しかしスワッテ・マテだけはうまくできませんでした。訓練のために、毎日他の犬と遊んでいる公園に連れて行き、木に繋ぎ、ジャンにスワレ・マテを命じ、僕とマイロがジャンから10mも離れるとキャンキャン大声で鳴いて不安を訴えました。僕はジャンの振る舞いを分離不安に起因する問題行動と考え対策を考えはじめました。

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マイロは持来訓練を生後3ヶ月くらいから始めた。この頃はまだ口が小さくて、テニスボールでもくわえることができなかったので、木製の小さなアレイを投げて持って帰る事から始めた。写真は無事にモッテとコイの2つの声符に従いアレイを持ち帰ったマイロ。

一連の連載の中で何度か書いていますが、ジャックラッセルテリアの様に猟欲の強い犬、体力旺盛な犬は、本当は東京の様な都市部で飼うのには向かない犬種だと思います。こういう犬は、毎日欠かさず運動させ、体力を消耗させておかないとストレスがたまり、いたずらが激しくなる程度ならともかく、最悪攻撃的な性格が助長され、咬傷事故の原因にもなりかねないからです。そんな風に、予想を上回るほど活発なジャックラッセルテリアを飼ってしまい、日々の運動量確保に苦労されている飼い主さんにお勧めなのが、リトリーブ、つまりボールやフリスビーの様なゲーム(犬にとっての獲物)を投げて、飼い主の手元に持ち帰らせる「持来」訓練です。散歩やランニングだと、飼い主が一緒に歩いたり走ったりしなくてはなりませんが、持来訓練なら、飼い主は定位置にいて、犬にゲームを投げてやれば良く、投げたゲームを繰り返し犬に持ち帰る様に命じるだけで、かなりの運動量が確保出来ます。またリトリーブはジャックラッセルテリアが強く持っている猟欲を満たす運動としても最適です。

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大型犬だってやればできる!在りし日のクマ嬢。

なんとも賢い方法であった。手でちょんちょんと犬の鼻をつっつく代わりに、ご褒美であるトリーツの肉切れを鼻の前かやや上方にかかげて、こちらの顔を見た瞬間「よし!」といってその後、肉切れを与える。これはツケのポジションで始まるのだが、最初の時点では歩く必要もない。ただ、アイコンタクトが取れた時点で、それでひとつのセッションは終わる。

この方法は、程度の差こそあれ、スウェーデンで多くの「ポジティブ」トレーナーの間で行われてきた。これなら「どんな頑固な犬種」でも、ある程度脚側行進を覚えてくれる。ただし、当時、ワーキング系、警察犬系のトレーナーはこの「トリーツ」を使うメソッドにすごく否定的だった。

「犬に賄賂をつかって働かせるのはいけない」

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